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難病の子の予後を変えたい!今、わたしたちにできること

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子どもが難病の診断を受けた瞬間、多くの親が感じるのは、「これからこの子はどうなるのだろう?」という途方もない不安ではないでしょうか。

私自身も、子どもたちの病気が分かった時や子どもが医療的ケア児となった時、そして新たな病状が告げられるたびに、胸が締め付けられるような思いを何度も経験してきました。

子どもたちの【予後】というものは、病気によってある程度予測されることがほとんどです。

でも、私は難病の子の予後を変えたい。

予後って聞くと、なんだか悪いものを想像しがちな言葉かもしれないですね。
ただ、単に病気が体に与える影響(器質的なもの)だけじゃなく、子どもの生活の質や日々の笑顔(ひっくるめてwell-being)も、予後には含まれているはずです。

予後に影響を与える要因は、それこそ数限りなくありますが、その中で家族が果たす役割はとても大きいと思います。さらに、周囲からの理解や支援によっても、総合的な予後は変わっていくと思うんです。

であるならば、みんなで難病の子たちの予後を明るいものに変えていきませんか。

昔と違って今は情報もたくさんあるし、医療も病院任せの時代じゃない。

家族単位で、困りごと単位で、疾患単位で。
いろんな単位で、いろんなアプローチをやってみて、エビデンスを積み重ねていったら、きっと子どもたちの病気の「予後」は変わっていくと思うんですよ。

だから、みんなでいろんなことを試して、持ち寄って、話し合って、子どもたちのために「前例」をつくっていきませんか?
そんな前向きな話し合いを私はもっとしたいし、たくさんの方の知恵や力をお借りしたいです。

だって、自分の子も含め、難病の子どもたちの予後を、未来を、より希望あるものにしたいから。その可能性について、一緒に考えてみていただけると嬉しいです♪

予後を変えることができるのか

病気の予後をより良いものに変えることができるなら、それに越したことはないけれど。
そんなこと、本当にできるの?
気持ちは分かるけど、それは言いすぎなんじゃない?

そんな風に思われるのもたくさんいらっしゃるかと思うので、冒頭でお話しした2つの予後について、私の思う「予後」をざっとお話したいと思います。

器質的予後と「それ以外」の予後

難病の予後には「器質的予後」と「それ以外」の2つの側面でとらえていくと、予後は十分に変えていける可能性がある、と思っていただけるのではないかと思います。

器質的予後

器質的な予後は、病気や障害そのものによる身体的な変化や進行を指します(生命予後のみを指すこともあります)。
難病を持つ子どもの親として、器質的な予後を告げられるのは非常につらいことです。
医師から伝えられる「器質的予後」は、具体的には病気の進行によって不可逆的に起こる身体機能の変化を意味するからです。

難病や慢性疾患の器質的予後には以下のようなものがあります。

  • 筋力低下
  • 呼吸機能低下
  • 関節拘縮
  • 骨の変形 など

これらは治療法が確立していない以上、どれだけ頑張っても「治る」ことが難しい場合が多く、親として何もしてやれないという無力感に襲われることも少なくありません。

ただ、適切なケアや治療によって、進行を遅らせることが可能な場合もあるので、子どもにあったアプローチと出会えるかがカギになることが多いです。

「それ以外」の予後

機能的予後、と言ってもいいかもしれないんだけど、それだと「機能」だけフォーカスされて、「生活の質」とか「幸せ」といった要素が含まれないように思ったので、「器質的な予後以外」いう大きなくくりにしました。

例えば、今ある機能を最大限活用したり、難しいところは代わりの物を使ったりすることで、本人の意思を尊重した活動や参加ができたり、自立した生活が送れたり。
分かりやすい言葉で言えばWell-being予後、になるでしょうか。本人や家族の幸福度に直結するものだからこそ、とても大切なものだと思います。

例えば以下のようなものが当てはまるかもしれません。

  • 歩行能力の維持:筋力が低下しても、適切な運動療法や支援器具を使うことで、自分で歩く能力を長く維持
  • 呼吸補助による生活の質の向上:呼吸機能が低下しても、人工呼吸器や非侵襲的換気療法を使うことで、在宅での生活や学校への通学が可能
  • ツールを使った社会参加:メタバース空間やビデオ会議システムを通して子どもたち同士の交流や、学習、就労の機会を確保

こうした予後は、たとえ器質的な変化が起こっていても、受ける影響は限局的。
We-beingを高めていくことで、子どもたちの可能性をさらに引き出すことが明るい予後が期待できるのが特徴です。

そして、子どもたちが周辺から「いい影響」をたくさん受けることで、全体の一部である器質的なものにもいい影響を与えるものだと思っています。

家族である私たちができること

子どもには、ずっと幸せでいてほしい、そして、できるだけ元気でいてほしいという願いは、全ての親の共通した思いではないでしょうか。

その思いを形にするためにも、まずは多くの選択肢やアプローチがあることを知ってほしいと思います。たった1つの情報から大きく道が開けていくこともあるし、力になってくれる人に出会えることもあります。治療法がないからといって、できることが一つもない、なんてことはないから大丈夫!

ほんとに小さいことでもいいので、負担が少なく、できそうなことから実験感覚で始めていくこと。そうすると、大なり小なり、いろんな結果が返ってきます。

「これはうちの子に合うんだな」
「このやり方はちょっと違ったな」

そんな気づき1つ1つが、親子にとってのより良い未来につながっていくと思うんです。だから、子どもたちの予後を、決めつける必要なんてどこにもない

私もかつて、信頼できる仲間に泣きついたことがあります。

「息子の病気が進行してるみたいで、すごく不安。病気の治療法もないし、もしこのまま症状が進んだらと思うと、何もできない自分が悔しいし、怖くてたまらないです」って。

でも、結局親にできるのは、子どもの未来をどこまでも信じて応援すること、子どもの持つ力をとことん信じぬくこと、そして目の前にいる子を誰よりも愛することなんじゃないかと思います。

それがあるからこそ、子どもたちも安心してチャレンジすることができる。

だから、いわゆる「器質的予後」に捉われず、一緒にたくさんの可能性を見つけていきましょ。

そして、10年後、20年後。

「当時は予後云々って言われてたけど、ついに予後が書き換えられてたね!」
「子どもたちめちゃくちゃ幸せに自分の人生生きてて、予後なんて当てにならなかったよね!」

って、みんなで集まってお祝いしませんか??

まとめ

難病を持つ子どもの親として、私たちは未来に対する不安と向き合い続けています。

病気そのものの予後は、私たちが変えられない部分もあるかと思いますが、子どもたちの生活の質や成長の可能性は、私たちの手でも少しずつ変えていけると思っています。

家族や医療チーム、教育や福祉の支援者、周囲の理解者とともに、子どもの力を引き出し、笑顔を増やしていくこと。

私たち親がわが子を信じ、子どもが自分の力で成長できるような環境を整えること。

ほんの小さな一歩でも、その積み重ねが未来を少しずつ変えていく力になります。

共に歩み、共に挑戦し、そして共に未来を創り出す。
この道のりは決して平坦ではないかもしれませんが、難病の子どもたちの予後を明るいものへの導いてくれると信じています。

よかったら、子どもたちの「理想」の予後のことも、オンライン交流会で一緒にお話ししましょう♪