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【早期発見】先天性ミオパチーの赤ちゃん時代|親として感じた最初の違和感

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先天性ミオパチーは、筋肉の異常によって筋力低下や筋肉の萎縮を引き起こす病気です。

先天性ミオパチーの子も、産まれたばかりの頃はまだ体の動きが少ないため、筋力の弱さが目立つことはそう多くないかと思います。通常は、動きが活発になる幼児期や、それ以降に確定診断を経て正式な診断が下されることが多いようです。

息子たちも正式な診断を受けたのは、筋生検ができるようになった就学前(年長さん)でした。

ですが、振り返ってみると、息子たちが赤ちゃんの頃にも、筋力の弱さが疑われるサインがいろいろと見られていました。

とはいえ、診断のついた今だからこそ「あれもそうだったのかなぁ…?」と思えるわけであって、一般的な運動発達の個人差との違いを見分けるのは簡単ではありません。

ただ、親として、我が子に何か異常を感じた時のその直感はとても大切だと私は思っています。

この記事では、子どもたちの赤ちゃん時代に私が感じた「違和感」と、それがどのようにして先天性ミオパチーの診断につながったかをお話しします。

そして、早期発見が難しい中でも、親ができることや後悔しないためのポイントについても触れていきたいと思います。よかったらお付き合いくださいね!

気づいた瞬間:私が感じた最初の違和感とは?

長男のケース

私が最初に「うちの子大丈夫なの?」と思ったのは、長男を出産した直後のこと。

産声が「おぎゃあ」ではなく「おあー、おあー」と、か細い声だったこと、私が抱っこする前に、「呼吸が苦しそうだから連れていきます」とあっという間に保育器に連れていかれてしまった時でした。
やっと会えた喜びよりも、「赤ちゃんに何かあったの?」との心配が先に立ったのを覚えています。

お産が予定よりも1か月早かったということもあり、その時は「小さく生まれたからかなぁ」とも思っていました。でも、思い返せば入院中も違和感を感じることがいくつもあったんです。

  • 呼吸が弱く、体温が下がりがち(数日で回復)
  • まぶたが完全に閉じず、白目
  • ほとんど泣かずに静かに眠っている
  • 母乳を飲む力がなく、直母ができない
  • 哺乳瓶のミルクを吸えず、体重が増えない

このなかで私が特に恐怖だったのが、とにかく母乳もミルクも飲めなかったこと。
吸う力が弱く、高口蓋(1か月後に判明)もあったため、通常のような哺乳ができなかったのが原因です。

「赤ちゃんは栄養をもって生まれてくるから2~3日は飲めなくても大丈夫」
そんな看護師さんの声に励まされつつ、産院を退院する5日目となっても哺乳がうまくいかず体重が減り続けることに、私は焦燥感しかありませんでした。

産院を退院後も、半年以上母乳外来に通うことになったのですが、1歳前までの長男はとても瘦せていて、必要な栄養がたりていなかったんだろうと思うと、今でも胸が痛みます。

「初めての育児だから気にしすぎなのかも」と思いながらも、「なにか大事なものを見落としているのかも」という違和感はずっと心の中に残り続けました。

次男のケース

次男の場合は、そもそも早産による極低出生体重児であったこと、長男のミオパチーが分かる前に気管軟化症と診断されたこともあって、「医療的ケア児」ではあったけれども難病があるとは思っていませんでした。

長男に比べると(あくまで相対的にですが)筋力の低下も筋緊張の低下も、あまり目立たないように感じていたからです。

ただ、次男も生後7か月で気管切開後に初めて口からの哺乳が可能になったとき、長男と同じように吸う力が弱く、高口蓋があると言われたときに「あれっ?」と思いました。

でもこの段階では、まだ先天性ミオパチーという病気に対する認識はまったくなかったので、気になることがあっても「NICU長期入院の影響かも」「気管切開しているせいかも」と、症状の結びつきはできていませんでした。

振り返ってみると、この時の違和感が、後に診断を受けた際に「やっぱり」と感じた瞬間だったのだと思います。

早期発見が難しい理由:個人差と症状の曖昧さ

先天性ミオパチーの早期発見が難しい理由のひとつとして、赤ちゃんの発達には大きな個人差があるという点があげられるのではないかと思います。

赤ちゃんによっては、成長がゆっくりな子もいれば、マイルストーンよりも早く発達する子もいます。そのため、少し遅れていると感じても、医師からは「様子を見ましょう」と言われることが多いです。

また、先天性ミオパチーの症状は、他の発達障害や筋力の低下と混同されやすい曖昧なものが多いです。特に赤ちゃんの段階では、筋肉の弱さや体の柔らかさは一時的な成長の遅れと見なされたり、他の疾患を疑われることもあります。

実際、長男は小児科で「良性の筋緊張低下」という診断が最初についた後、「筋ジストロフィーのような重篤な病気が隠れていたら大変だから」と神経科への受診につながりました。

このことからも分かるように、先天性ミオパチーは非常に稀な疾患であり、多くの小児科医にとっても馴染みが薄い病気です。
そのため、専門医の診断を受けるまでに時間がかかるケースも少なくありません。

早期発見が大切な理由:子どもと家族のサポート

早期発見の難しさはありますが、早めに病気の発見につなげていくことは先天性ミオパチーの子どもにとって非常に重要な要素だと思います。

私がそう感じている理由を簡単に説明しますね。

1.適切な治療やケアが早く受けられる

ミオパチーは筋肉の疾患です。筋細胞そのものへのアプローチはまだ確立されていませんが、運動やリハビリによって筋力を維持・向上させることで、先天性ミオパチーの症状の進行を遅らせ、症状を軽減させる環境の設定を行うことができます。

早期に発見することにより、早めに適切なケアやサポートを始めることができるのは、赤ちゃんの体力や運動機能を維持するために大きなプラスになると考えます。

2.周囲のサポート体制を整えやすい

子どもが難病と診断されると、親は大きな衝撃を受けますが、早期に発見されればされるほど、子どもに合わせた生活の準備や、情報収集、病気に対して先手を打つための時間がとれますので、子どものケアにも納得感をもって取り組めるようになります。

また、家族だけでなく医療機関や支援団体、学校などの周囲のサポートをいち早く活用することができ、子どもと家族全体にとって有益な支援体制を整えることができます。

3.進行性の症状を緩和する作戦が立てられる

先天性ミオパチーは症状の個人差が大きい疾患です。そんな病気の特徴の中で一番私たちが防ぎたいと願うのは「進行性の症状」ではないでしょうか。

早期に発見することで、打てる手は確実に増えると思います。
適切なリハビリや治療、環境設定…様々な専門家が協力して取り組むことで、進行のスピードは緩めることができると信じています。

後悔しないためにできること

早期に先天性ミオパチーが発見されることには、本人にも家族にも大きなメリットがあると感じています。

しかし、病気の特性上、早期発見は決して簡単ではなく、必ずしも誰もがすぐに気づけるわけではありません。

親としてできる最善の行動は、日々の観察を大切にし、少しでも不安を感じたら医師に相談することかもしれません。
また、遠慮せずに専門医の診断を求めることも、早期発見に向けた大切なステップだと思います。

私たちも、何度も「もっと早く気づいていれば…」と思うことがありましたし、今でも「あの頃に分かっていれば」と思うこともゼロではありません。

でも、そんな後悔よりも大切なのは、これからのこと。
病気に気づくタイミングがいつであれ、子どものためにできることは常にあります。

だって、今日この瞬間まで、あなたは子どものために100%精一杯頑張ってこられたじゃないですか。

そんな100%を重ねてきた未来は絶対に明るいはずだし、なにより子どもたちにとっては大きな支えになったと思います。一緒に信じましょう!

親の直感、というと、なんだかちょっと眉唾な感じに聞こえるかもしれませんが、子どもたちに誰よりも寄り添い、成長を見守ってきた親の気づきはとても貴重なものではないでしょうか。

時にはその違和感が間違っていることもあるかもしれませんが、直観に従ったとっさの行動で救われることもありますしね^^
どんな場合でも、親としての努力は報われるものだと思います!

だから、診断にたどり着けなくても自分を責める必要はありません。
後悔よりも前向きな気持ちで、子どもと一緒に最善の方法を見つけられるように、たくさん作戦会議をして行けたらいいのかなぁと思っています。

まとめ

先天性ミオパチーをはじめとする難病は、早期発見がまだまだ難しいです。
そんな中でも、この記事が少しでも病気というものを知るきっかけになったり、気になることを尋ねるきっかけになったりすれば嬉しいなぁと思います。

もし、早期発見に至らなくても、いつどこからでも、子どもたちは最善のサポートにつながっていくことができるはずです。どうか、自分を責めたりしないでくださいね。

私たちが欲しいのは、子どもたちの明るい未来ですよね!
みんなで一緒に見つけていきましょう^^